【実体験のまとめ】「旅をしていて、“こりゃーアブないのう”と思った5つの瞬間」

割れた窓

いやはや。

あれは危なかったなーってときありますよね。それが起きた時は、悠長なこと言ってられなくなるんだけど、今となったら笑い話。てことは、これから何が起きようが、笑い話に出来るんだね。そんな、心持ちで生きていきましょう!

♯1 空港で誘拐されそうになる@ガーナ

 初めてのアフリカ大陸進出。不安と不安、そして不安。私の頭にあったのはそれだけだ。西アフリカ、ガーナ共和国のアクラにあるコトカ国際空港。ここに到着したのは夜の9時頃だった。入国審査を終え、空港のゲートを出ると、まとわりつくような熱気が私の体を包んだ。次の瞬間には、現地のタクシードライバーが私を引っ張り始めていた。バーゲンセールの目玉商品になった気分だ。訳も分からず抵抗しようにも、何を言っていいのかもわからない。そんな私を見かねた警察官が助けてくれたのは1時間後だった。少なくともそう感じた。実際には5分くらいだろう。今思えば、タクシードライバーが、必死に客を取り合っただけなのだろう。ただ、取り合われる側の私からすれば、暗闇に浮かんだ彼らの目は恐怖でしかなかった。

♯2 何者かに窓の外から見つめられる@アムステルダム

 さあ、寝よう。そう思い、部屋のカーテンを閉めようとした。そして、気づいた。誰かが窓の外から私の部屋を覗き込んでいる。その瞬間からあぶら汗が滝のように流れた。とりあえず、カーテンを閉めて、10分ほどたったとき、もう一度確認してみる。すると、まだ、こっちを見ている。この時の私の部屋は個室で建物の最上階である5階に位置していた。周りの部屋には人の気配がない。そもそも、この階にエレベーターで上がって来て到着したときも恐怖であった。夜の7時を過ぎているのに、廊下には電気が点いていない。持っていたペンライトの明かりで部屋まで向かった。さて、先ほどまで話したカーテンの外側だが、結局、最後までずっと見られていた。何時だったかわからないが、知らぬ間に寝てしまった。そんなオランダ、アムステルダムでの一夜であった。

♯3 バスに置いて行かれる@ボリビア

「ここで、休憩するので、降りてください」その一言で、バスの乗客はぞろぞろと降り始めた。私は最後に降りた。すぐそこでは、カップに入ったゼリーが売られている。ここ、南米、ボリビアでは、よく見かける定番スウィーツだ。これがまた、うまい。シンプルでありながら、日本の駄菓子屋に売っていそうな懐かしの甘さがある。そう思いながら、バスに戻ると、さっきまでいた場所には、何も無くなっている。20秒ほど、固まってから、焦り出した。近くにちょうど車が止まっていたので、それにかけよる。中には家族らしき人々が。「バスに置いて行かれたから、乗せて下さい」と伝えると、私よりも慌てたパパは早く乗れと言ってくれた。そこからぎゅうぎゅう詰めのままカーチェイスが10分ほど続いた。正確には、10分後にようやく停車しているバスを発見したのだ。家族に御礼をしてから、バスに乗り込むとそのドライバーは謝るどころか爆笑していた。

♯4 マラリアにかかる@ガーナ

「やっぱり、ガーナより日本の方が強いな」そんな会話しながら家路についていた。その日は、ガーナで現地の人々とサッカーの試合づくしであった。次の日の朝、目覚めると頭が重い。同じ部屋に住むナイジェリア人とカメルーン人の友人が、朝ご飯に誘ってくれたが、私はパスした。そこから、どんどんとめまいが起き始め、さらには体中が相当な熱を放っていることが自分でもわかった。昨日のサッカーで疲れたことと、普段から蚊に刺され放題な日々が原因だろう。医者に連れて行ってもらうと、「マラリアだね」と言われた。「風邪だね」のテンションで。処方された飲み薬を飲んだら、3日ほどで完治した。後で知ったのだが、その薬は副作用があり、幻覚や体の震えが起こる事がある、という旨が記載されていた。飲む前に知らないでよかった。そう思うだけで幻覚が起きやすくなるかもしれない。

♯5 2人組の強盗に前後から挟み撃ちにされる@シエラレオネ

「あれは一瞬の出来事でした」もし、私が警察から事情聴取されたら、こう答えていただろう。その日は、一人で通りを歩いていた。人通りもまあまあ多く、危険な香りはしない。車がいないのを確認してから、横断歩道を渡った。向かいから歩いて来た男が手を伸ばし、すれ違いざまに私の胸を小突いた。は?と思って通りすぎる男を振り返りながらも歩いた。すると、前から歩いて来た別の男が、ハンカチを道に落とした。その男がハンカチを拾おうとかがんでいる間、私は前に進めないので、立ち止まった。その瞬間、後ろから誰かがバックパックを掴んだ。慌てて振り返ると、その男は走り去った。バックパックのチャックは空いている。中を確認すると、幸い何も取られていなかった。周りには人がたくさんいるのに、誰も気にしない素振りを見せている。近くでDVDを売っている若者に話しかけた。「なぜ、助けてくれなかったの?」その男は「俺は、チンピラどものやることに手はださない。そんな汚いことより、ビジネスで稼ぐんだ。それが、俺たちマフィアのやり方だ」それだけ、一般的に起こることなのかもしれない。それと同時に思った事は「え?マフィア?へーいるんだ、身近なところに・・・」恐怖というものは、探れば探るほど見つかるものだ。西アフリカにある国シエラレオネの首都フリータウンにて。

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