◎この記事は1分ほどで読めちゃいます。
「すいません、開かないんでけど。」と言わざるを得なかった瞬間がある。
トゥクトゥクにに乗り込んだ。トゥクトゥクとは、アフリカのガーナで庶民の足となっている乗り足のバンの呼び名だ。その日は後部座席がいっぱいだったので、助手席に乗り込む。すぐに、目的地についたので、お金を払って、降りる。
降りようとした。しかし、どうにも、ドアが開かない。どうやって開ければいいのか。日本で暮らしている時に慣れ親しんだ、指をかけて、引く部分が見当たらない。
すると、ドライバーが左から手を伸ばした。
次の瞬間、その手は、ドアからぴょんと出ている黄色いひもを引っ張った。
ガチャッという音と共にドアは開いた。
私に、衝撃が走った。なんというアイデア。破損した部分をひもで修理しているのだ。ものを大事にする精神には頭が下がる。そして、この見た目を気にしない大胆さ。
ますますアフリカの虜になってしまう。