【調査】人種差別の無い国?パラグアイ(パラグアイ、南米)

メスティーソ

(写真の参照元:Embassy of the Republic of Paraguay

世界中にはあらゆる人種がいて、それぞれが違っています。

そして、その違いに寛容になれずに差別という問題が起きます。

 

パラグアイという国をご存知でしょうか?

南米にある国です。

 

なんと、この国ではほとんど人種差別がないというのです。

これは明るいニュースですね。

その背景には何があるのでしょうか?見てみましょう。

足りなくなった

まずは、イメージを掴みやすいようにパラグアイの場所を見てみましょう。

こちらが、南米大陸にある国、パラグアイです。

パラグアイの周りにアルゼンチン・ウルグアイ・ブラジルがありますね。

ボリビアもありますが。

これからの話で出てくるのは、アルゼンチン・ウルグアイ・ブラジルです。

 

上の見出しには、「足りなくなった」と書いてあります。

何が足りなくなったのでしょうか?

その答えはパラグアイの独立時に遡ればわかります。

 

パラグアイはスペインに支配されていましたが、

1811年5月14日に正式にパラグアイとして独立します。

 

しかし、1864年からブラジル・アルゼンチン・ウルグアイとの三国同盟戦争が始まってしまいます。この戦争の発端は、ウルグアイでの内線です。そこにパラグアイの独裁者であるロペスが介入したことで発展していきました。

 

【ロペスの介入】このロペスの介入は実は、支援と捉えることもできます。その頃のウルグアイ内戦では、国内の二大政党が争っていました。コロラド党ブランコ党です。大国ブラジルがコロラド党の支援を表明したのをきっかけに、ブランコ党パラグアイに助けを求めます。最初は断ろうとしたロペスでしたが、思い直します。アルゼンチンとブラジルという大国に挟まれて消滅しようとしているウルグアイが自国パラグアイの将来を暗示しているように見え、他人事とは感じなくなったのです。

当初ウルグアイで始まったこの戦争は、その場所をパラグアイに移します。戦争は3ヶ月で終わるものとして考えられていましたが、結局5年にも及びました。結果はパラグアイの完全なる敗北。領土は以前の半分になり、国民の半分は死亡しました。その中でも成人男性の割合で言うと、戦争前の数の1割にまで減ってしまったのです。

 

人が明らかに少なくなりました。

そして、特に働き盛りの若者が「足りなくなった」のです。

大量の受け入れ

さて。

パラグアイの国内はもうボロボロな状態です。

なんとか国を建て直したいと考えます。

 

そこで、大量の移民を国外から受け入れるわけです。

そして徐々に移民と、パラグアイに元から住む人の混血が進んで行きます。

 

現にパラグアイの国民の90%がメスティーソ(先住民と移民の混血)となっています。さらに、1954年〜89年までの長期政権を成し遂げたストロエスネル大統領自身の祖父もドイツからの移民です。

アルフレド・ストロエスネル

忘れてはならない初代元首

実質的に、人種差別をしないような国家が出来上がったのは移民の大量受け入れが影響しているわけですね。

 

ここで、忘れてはならない人がいます。

パラグアイ初代元首のフランシアです。

この人がフランシア。

ホセ・ガスパル・ロドリゲス・デ・フランシア

彼は、政策的に異人種間の通婚を推奨しました。

ときには強制という形で。

けっこう強引なこともやってるんですね・・・

 

さらに、その際に抵抗勢力になりそうなクリオージョはほとんど追放しています。

 

【クリオージョとは】スペインの植民地において、スペイン人を親として、現地で生まれた人々のことを指します。つまり、生まれた場所は南米などの国ですが、血は完全にスペイン人ということです。

 

三国同盟戦争が行われたのが、1864〜1870年なので、それよりもかなり前に、このような人種差別撤廃の政策が行われていたことになります。

 

人種差別の無い国としてのパラグアイが出来るまでには、独裁的な政策があったり、悲劇的な戦争があったり、それを乗り越えようとする国民の努力があったのですね。

 

単に、差別が無いからすごい、で終わるのではなく、こうやって見てみると深いものを感じます。

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